10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「食欲は夫の生きる原動力」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第74回~

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昨年2023年の前半は痛みに翻弄されましたが、9月に受けた放射線治療の効果で10月頃から痛みが和らぎ、新しい年2024年もその状態が続いています。医療用麻薬の服用は欠かせませんが、痛みをコントロールしつつ日常生活が送れているのはとてもありがたいことです。

食欲旺盛な夫

痛みが緩和しているときは、がん罹患前の食欲旺盛な夫に戻ったかのようです。昨年の12月に行った中華料理店「千琇(チシュウ)」や「うどんいなや」の時もそうでした。

夫は機嫌よくハイペースで食べます。思わず「食べすぎ! 糖尿病持ちなのよ。」とついつい小言が出ましたが、夫は一向に気にする様子はなく最後まで嬉しそうに食べていました。お腹いっぱい食べた夫は「美味しかった、でも食べ過ぎて苦しい感じもする。これからは、半分の量にした方がいいね。」と毎回反省しています。

とはいっても、生き生きしている夫を見ていると、食べられることは幸せであり、がんと共に生きる原動力でもあるような気もします。

昨年は、強い痛みが原因で食欲が落ち、10kg体重が減りましたが、今の食欲を見ているとリバウンドしてしまうのでは? と心配でした。ところが、そうでもありません。夫の食生活をよく観察してみると納得できます。

2週間に一回の抗がん剤点滴とその日から5日間の抗がん剤の錠剤を服用している間は、食欲がなくなってほとんど食べられなくなります。その期間が過ぎると、旺盛な食欲が戻ってきます。

また、2週間に1回の血液検査を受ける際は朝食は食べられません。さらに、外出する時は、朝食やお昼ご飯も控えるようにしています。結果的に全体で見ると食べる総量は減ってきていると言えます。

食べる量が少なくなれば、糖尿病の改善のチャンスでもあります。あと3kg体重が減ると、適正体重となりますので、糖尿病がさらに改善して薬の量も減るかもしれません。

夫の食事時間

私たち夫婦は、一日の3回の食事をそれぞれのペースでとります。夫は朝食やお昼ご飯を抜くことがしばしばあり、食欲がないときは食べず、食べたいときは時間を気にせずどんどん食べます。一方で私は時間と量を一定にしたいので、夫婦でタイミングが合わないのです。

夫は時々、夜中の2時過ぎに起きだし、蕎麦やラーメンを作って食べています。夫にすれば、遅い夕飯のつもりでしょう。台所は私の寝室のすぐ隣なので、食べ物の香りで目が覚めてしまいます。

自分で料理できる体力があることは歓迎すべきことです。ただ、火を使うことは控えてほしいと夫にお願いしても、それには答えず、「美味しかった!」とのご機嫌な返事がくるだけです。どうやら、私が寝てからこっそり料理して食べるのも、それはそれで楽しいようです。

食べたいときに、食べたいものを、食べたいだけ食べれるのは、ストレスを貯めない幸せな時間なのかもしれません。

痛みが和らいでいるこの時期に、夫の大好きな魚介類を食べられる「魚太郎」の鮮魚市場に出かけられたらいいなと思っているところです。

食べるのが大好きな夫の気持ちに、できるだけ寄り添えるように日々の生活を送っていきたいと思います。

 

次回に続きます。