気温の低い日々が続いています。元々寒がりの夫でしたが、がんに罹患する前より、いっそう寒さに弱くなっているように思います。ここ最近は「寒い、寒い」という言葉から会話が始まるくらいです。
この寒い時期の入浴はヒートショックの危険もあるため、いつも以上に工夫が必要です。
ヒーターやシャワーの利用
基本的に、できるだけ気温の高いお昼のうちに入浴してもらっています。入浴する前に、移動する廊下と脱衣所に小型ヒーターを設置して温めておきます。
脱衣所が狭いため、着替えは夫の部屋で行い、浴室までの寒い廊下を移動しなければなりません。小型のヒータを設置して廊下を温めていますが、それでも10℃くらいと結構寒いのでもっと工夫が必要だと思っています。
脱衣所にも小型のヒータを置いて入浴前に温めておきます。25℃くらいまでに温まります。
浴槽に入る少し前に、シャワーを出したままにして、床と浴室全体を温めます。我が家は浴室暖房がないので、この方法で寒い冬を乗り切る予定です。
入浴直後は、浴室内が温まっていても、浴槽から上がった時は体に水滴がついているため、とても寒く感じます。湯冷めしないように素早くバスタオルで水滴をふき取らなければなりません。夫は体が硬く、どうしても動作がゆっくりになってしまうので、私の方で頭から足の裏まで水滴が残らないように拭いて介助しています。
その後、下着のみ着てもらい、腰には乾いたバスタオル巻いて夫の部屋に移動し、寝巻きに着替えます。
入浴中にヒヤリとした事
夫は今のところ、立ったり座ったりの動作は自分でできます。とは言え、足腰は弱くなっていますので、昨年の9月に介護保険を利用して設置した手すり等が、入浴の際とても役立っています。
先日、こんなことがありました。
浴槽から上がる時、後ろの足が浴槽の縁にひっかかり、危うく倒れそうになってしまったのです。夫は、なんとか手すりにつかまり、私も支えたので転倒しなくて済みましたが、ヒヤリとしました。それ以来、介助する私は、浴槽から上がる際は、膝の裏側にも手を添えて確実に足が床に付けるように注意しています。夫も慎重に足を移動するようになりました。
ストーマ生活者、夫の入浴
夫は、ストーマパウチを付けています。技術の進歩のお陰だと思いますが、入浴の時も防水性がしっかりしていて、臭いや漏れは全くありません。ただ、入浴中にストーマパウチに排泄物が溜まらないように、夫は、入浴前の食事を抜いています。
食べるのを控えて、大腸の中を空っぽにしておく作戦を夫は取っています。直腸がんの手術直後からのストーマ生活3年半で編み出した方法です。
春の訪れが待ち遠しい
冬の寒い時期の入浴は、気を使うことが多く、入浴中はもちろんのこと、準備や後片付けも大変なので、介助する私も体力が必要です。私自身、腰痛持ちなので、介助する時の姿勢に気を付けています。
全て終了すると、夫も気分が良いようで、「さっぱりした、お風呂はやっぱり気持ちがいいな、ありがとう。」と言ってくれます。嬉しい言葉です。
寒い冬が過ぎ去るまで、しばらく入浴介助も気が抜けません。春の訪れが待ち遠しいです!!