10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「夫の身体障害者手帳」&「互いに愛し合いなさい」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第28回~

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夫の身体障害者手帳

夫は、直腸がんⅢbの診断を受け、3年前の外科手術で体の一部を切除し、ストーマ生活がスタートしました。そのため、身体障害者手帳4級を取得しています。

手術を受ける前、手術後の日常生活についての指導があり、初めて身体障害者手帳制度があることを知りました。とはいえその当時は手術のことで頭が一杯で、術後のストーマ生活や手帳の説明は上の空で聞いていたような気がします。

夫の場合、病院の勧めで身体障害者手帳4級」を申請したのですが、術後の生活が始まってすぐ、その必要性とありがたさを実感しました(この内容については後述します)。

手術からすぐ必要になったストーマ用品は、普通のお店では買えないのでとても高額なのですが、この制度のおかげで定価の1割で購入できます。定価であれば毎月2万円、年に24万円ものお金が必要になってしまいます。この制度のおかげで、月々2千円で済みます。ほんとうにありがたいことです。

この記事では夫の身体障害者手帳4級」について紹介します。

尚、障害の認定や交付の事務手続きは、各市町村で行われています。自治体によっていろいろと違う点があるようですので、この記事は名古屋市の場合に限ってのお話になります。

夫の「身体障害者手帳4級」の認定基準

参考資料:障害者福祉のしおり名古屋市.pdf は(こちら 

身体障害者障害程度等級表 P.142-145

区分:身体障害者手帳

種別:4級 [第2種]

内部障害:ぼうこう、直腸の機能の障害、機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

夫の「身体障害者手帳4級」申請手続き

参考資料:名古屋市身体障害者手帳の申請手続きの説明は(こちら

身体障害者手帳の申請に必要なもの    

・手帳交付申請書 ・指定医師診断書 ・写真 ・マイナンバーが確認できるもの

病院から関係書類をいただき、区役所の福祉課に申請書を提出しました。手元に届くまで約3か月だったように記憶しています。区役所の福祉課の担当の方は、とても丁寧に詳しく説明してくださいました。すべて代理の者で手続きが可能なので、闘病中の夫に代わり私がすべて対応しました 。

夫が利用している障害者総合支援法による障害福祉サービス

参考資料:日常生活用具の給付の説明は(こちら

種目:ストーマ用装具 

対象者:直腸機能障害で、消化器系ストーマを造設している方

ストーマ用品の購入

定価の1割で購入。夫の場合、月平均約2万円のところ、約2千円で済みます。手続きは多少煩雑です。

1)2カ月に一度必要な用品を、業者に見積書の電話依頼

2)区役所から郵送されてくる「給付券」を区役所に提出

3)「給付券」内容を1)の業者に電話連絡

4)こちらが指定した場所に用品を受け取りに行き、現金で支払う

夫の普段のストーマパウチ生活

夫の場合は、ストーマパウチをお腹にぴったり貼って生活をしています。ストーマパウチが直腸の変わりになりになって、最終的にその中のものをトイレで処分することになります。

技術力の進歩で、皮膚にぴったり張り付き、しかも皮膚の炎症もありません。普段の生活では、外から見ても全く健常者と変わりません。

✽その他の障害者総合支援法による障害福祉サービス

参考資料:福祉特別乗車券交付(こちら  ) 

公共機関の利用(名古屋市内の地下鉄やバスが半額。JRの場合は、普通乗車券が半額。)

参考資料:公共施設利用サービス 

全国はこちら) 愛知県こちら

闘病記 第27回 の記事で公開しましたが、東山動植物園の入場は、夫と2名までの介護者は無料、また駐車料金も実質無料でした。福祉制度によって様々なサービスを受けることができ、自宅にこもる生活が避けられるので、とてもありがたいです。

障害者手帳を取得してから、いろいろな福祉制度があることを知りました。今現在必要ない人でも、夫のように突然必要に迫られる時が来るかも知れません。日々の闘病生活、その介護生活はなかなか骨の折れるものですが、こうした支援をいただけることで、なんとか日常生活が守られていることに感謝しています。

互いに愛し合いなさい

互いに愛し合いなさい。 これが私の掟である。友のために自分の命を捨てること、 これ以上に大きな愛はない。 ヨハネ15-12から13

この聖句は、今週5月7日の金城教会の礼拝説教の聖書箇所でした。

この聖句から、マザー・テレサの次の言葉が思い浮かびます。

愛とは、大きな愛情をもって小さなことをすることです

愛されることより 愛することを求める心をお与えください

また、樋野興夫先生の今日」という日の花を摘むには、

信じられるより 信じる方が、

愛されるより 愛するほうが、

与えられるより 与えるほうが、心は満たされる

とあります。神様は、「互いに愛し合いなさい。」と私たちに命じておられます。繰り返し命じられるとおり、愛することが簡単ではないのかもしれません。そばにいる人の心が満たされると、自分自身の心も満たされるということが、愛なのではないでしょうか。

「友のために自分の命を捨てること」これは私たちにはなかなか難しいことです、神様だからできることです。でも、主に祈りつつ、この気持ちを持ち続けることはできるかなと思います。

次回に続きます。