10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

ひまわり寄稿文「神様の導きと共に、夫の直腸がん闘病生活に寄り添う」

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私の所属する日本キリスト教団金城教会では、毎年3回「ひまわり」の機関誌が発行されています。教会の牧師のお話しや会員の皆様の証、教会学校の様子などの文章で構成されています。「ひまわり」の創刊号が、100年も前に発行されており、歴史を感じます。

この度、私も「神様の導きと共に、夫の直腸がん闘病生活に寄り添う」というタイトルで投稿させていただきました。

歴史ある「ひまわり」に私も加えていただけたことは大変嬉しいことです。「10歳のマリア」にも残しておきたいと思います。

 

神様の導きと共に、夫の直腸がん闘病生活に寄り添う

 

私は、2021年11月に金城教会に転入会しました。皆さんに温かく迎えていただき、感謝の日々を送っています。また、夫のがん罹患をきっかけに、がん哲学外来金城カフェのスタッフとして奉仕の機会も与えていただき、これまで想像もしなかった経験に深く感動しています。さらに、文章が苦手な私が「10歳のマリアのブログ(夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻)」と題してブログを立ち上げるまでになりました。箴言にある「人間の心は自分の道を計画する。主が一歩一歩備えてくださる。(箴言16:9)」の通りだと思います。

2020年の春のことです。体調不良を訴えた夫にがんが発覚し、それまでののんびりとした生活が一転しました。直腸がんⅢaの診断があり、外科手術からあっという間にストーマ人工肛門)生活を余儀なくされてしまいました。直腸がんの外科手術を受けてから、3年4か月になりますが、再発を繰り返し、がんは少しずつ進行しています。最近、仙骨から第五腰椎まで進行したがん細胞の腫瘍が強い痛みの原因になっていました。痛みが一番厄介です。痛みを抑えるために放射線治療を受け、幸い治療の効果があり現在は、痛みが和らいでいます。同時に、オキノーム散(医療用麻薬)を服用して痛みをコントロールしています。

闘病だけを語ってしまうと、大変な悲劇が襲っているかのように感じてしまいますが、神様はすべてを良いこととしてくださいます。夫のがん罹患をきっかけに、がん哲学外来カフェに繋がり、スタッフとして参加する機会をいただいたのです。私ががんカフェに参加することで、それまで教会とは縁遠かった夫にも、教会へ足を運ぶようにもなりました。さらに、がん哲学外来創設者の樋野興夫先生が講演してくださったがんカフェ開設記念イベントをきっかけに、夫自らスタッフになりたいと申し出てくれてくれました。これにはビックリしましが、夫は、皆さんと共に語り合うことで日ごろの闘病生活の辛さを忘れることができるようです。また、教会員のスタッフの皆さんとの交わりの中に、心癒され、励まされています。神様のご計画は計り知れません。

夫はスタッフとして関わるだけでなく、今年2023年1月29日には、一周年記念イベントで「がんと共に生きる」というタイトルで講演もさせていただいきました。長年、悪性リンパ腫の基礎研究に従事してきた医師として、がんと向き合う姿勢をお話しすることができ、本人も喜んでいます。礼拝堂の中央でスライドを表示して講演をしている姿を見ながら、夫が主を受けいれる時が与えられる日を思い描いていました。

これから先、がんの進行に伴い、痛みが強くなったり身体機能が衰えたりと金城カフェに出席するのもままならない時もあるでしょう。来年の1月28日には二周年記念イベントの座長として出席も予定しています。転移が広がり新たな痛みがやってきているかもしれません。夫は、「その時はその時、痛みがあってもオキノーム散(医療用麻薬)を飲めばなんとかなると思うよ。」といたってのんびり構えています。私の方が、あれやこれと心配が先に立ってしまいます。そんな時、次の聖句に励まされています。

あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。(1ペテロ5:7)

正に、主に委ねていく以外にないという心境です。主の備えてくださった道を祈りつつ、夫に寄り添いながら歩んでいきたいと思います。