10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「夫の体のバランス感覚の変化」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第75回~

ブログランキング・にほんブログ村へ

最近は医療用麻薬を服用しながらの生活ではあるものの、痛みが和らいでおり、ふらつきもなく体の動きもスムーズになってきています。

歩行器の返却

歩行器なしでもバランスよく歩けるようになったため、昨年9月から介護サービスを利用してレンタルしていた歩行器を返却しました。

激しい痛みがあった時は、移動する時には歩行器が欠かせませんでした。このまま、歩行器の生活が続くかもしれないと半ばあきらめていたので、返却できたのはとても嬉しいことでした。

夫は、「身体の機能が回復したというより、筋力の低下をカバーしてバランスをとることに慣れてきたのかな。」と言っています。

外を歩く姿勢もしっかりしてきました。

次の写真は、先日、魚太郎 市場食堂(大府店)に行った時のものです。駐車場から200m以上離れた食堂まで歩いて移動したのですが、特に疲れもなくスイスイ歩いていました。

気を良くした夫から、「シンガポールの海外旅行もいいかな。」の言葉も飛び出しました。動けるようになったことで、今一度大きな旅行をしたいという気持ちが膨らんだようです。

がんに罹患する前には、夫婦で海外旅行をしたことがあります。アジアでは、韓国や台湾、シンガポール。大好きなミュージカルを観るために、ニューヨークのブロードウェイやロンドンのピカデリーシアターにも何度か行きました。その頃を思い出し、楽しい気持ちになりました。

抗がん剤治療を続けながらの海外旅行は、ハードルが高いことは本人が一番わかっていると思います。実際行動に移すには、主治医と相談も必要でしょうし、ストーマ生活者にとっては気圧の変化のある飛行機利用は不安があるでしょう。ですが、行けるかも、行きたい、と思えるようになっただけでも大きな変化だと思います。

あわや転倒?!

バランスを取って歩くことは大丈夫になってきましたが、大きな動きをするとうまく足がついてこないので、踏ん張ることができないこともあります。

夫は外出する用事がない時はパジャマ兼ルームウエアを着て、ベッドに横になって過ごしています。痛みが緩和して歩行器や杖に頼らなくても歩けるようになってからは、ベッドから離れて過ごす時間も増えてきました。

料理も良くするようになり、ホルモン鍋を作っていた時のことです。野菜ぐずが床に落ちてしまったので、手を伸ばして拾おうと前かがみになった瞬間、自分で上半身の重みを支えきれずに、頭から倒れそうになったのです。

私がたまたま真後ろにいたので、とっさに夫の腰を両手で抱えて、なんとか転倒しないで済みました。結構力を入れて夫を抱えたような気がします。もし私がいなかったら、頭から転倒していたかもしれません。夫も私も肝を冷やしました。夫も「危なかった!」と驚いていました。

歩く時のバランスは良くなってきていますが、頭を下げたときは、筋力の低下もあり体のバランスをとるのが難しくなっているようです。家の中でも、どこに危険があるかわかりません。歩行器に頼らなくなったとはいえ、気を引き締めねば、と感じた出来事でした。

これからも続く抗がん剤治療

今年2024年も、昨年同様2週間に一回の抗がん剤点滴治療とその後5日間の抗がん剤錠剤の服用の治療が続いていく予定です。

がん細胞がいつまでおとなしくしてくれるかは全く分かりません。今現在は、しっかり歩けますが、この状態がいつまで続くかもわかりません。

聖書には、次のようにあります。

「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。」(エレミヤ19:11)

今の痛みが緩和してしっかり歩けることに感謝して、これからのことは主に委ねていきたいと思います。

まずは、1月28日の目前に迫った「がん哲学外来金城カフェ2周年記念イベント」に無事に参加して、座長を務めることができるようにと切に願っています。

次回に続きます。