10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「信じられないような急激な夫の変化」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第44回~

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痛みの対処

夫の強い痛みから一週間が過ぎ、痛みが少し落ち着いてきたように思います。それに伴って足取りが少し改善されてきているようにも感じます。がん疼痛医療用麻薬の増量が功を奏してきたのかもしれません。

痛みが強い時は、ジワーっと押し寄せるような痛みなのだそうです。オキノーム散(速効性があるがん疼痛医療用麻薬)を服用してもそれが効くまで15分~30分はかかるようです。湯たんぽやマッサージの外からの刺激も効果があるようです。できるだけ早く湯たんぽの用意をして、痛みがきている左側の足をマッサージします。闘病生活以前より、筋肉がだいぶ細くなっていることが手から伝わってきます。

強い痛みが来る前日

強い痛みが来る前日の朝には、久々に家の周りを散歩して、気分爽快になっていました。「これからは、毎日少しずつ散歩できたらいいね。」と話していた矢先の「強い痛み」でした。小康状態が続いていた穏やかな日々が懐かしい思いです。

信じられないような急激な夫の変化に、伴走者の私は戸惑いが先に立ちます。ましてや本人はもっとでしょう。よく耐えていると思います。

写真では、用心のために杖を使っていますが、家の中では使わなくても足取りがしっかりしていました。それが今では、痛みとしびれから、家の中でも杖を使わないと歩きにくい状態になっています。幸い、この記事を書いていた当日、レンタルの歩行器を契約できました。

これで、杖と併用して転倒しないようにできるのではと思います。

転倒が2回

転倒が2回もありました。1回目は、足がもつれて頭から転倒し額を打ったそうです。私が大きな音で駆け付けたときは、うつ伏せに倒れていました。数日後に、膝と肩に青あざができいましたから、直接、頭は打っていないのではと思います。

2回目は、ベットの手すりにつかまろうとして、足がもつれお尻から倒れてしまいました。私がそばについていたのですが、まさか転倒するとは思っていなかったので、とても驚きました。

身体機能の低下が現実的なものであることに衝撃を受けています。対処方法を考えていく必要性があると思います。幸い、2回とも、特にけがをしていないので助かりました。

大学病院内の車イス

強い痛みの後、通院のため大学病院に出かけた時は、車椅子を貸していただきした。夫もとても移動が楽だったと言っています。

ただ、玄関から道路まで10数段の階段があるため、手すりはあるのもの転倒したりしないかとヒヤヒヤでした。ゆっくり一段ずつ、時間をかけてなんとか移動することができてホッとしました。

先日受けたMRI検査と造影CT検査の結果がもうすぐわかります。その結果から、今後の治療方針が示されると思います。痛みとしびれが軽減されるような治療を期待したいと思います。

逆境を逆手に取れ

この言葉は、樋野興夫先生の本「あなたはそこにいるだけで価値がある存在」の中で紹介されています。

逆境を逆手に取れ。

 逆境も善用すれば、修養のための大きな糧となり、順調に到達する手段となるのだ。(新渡戸稲造『逆境を越えてゆく者へ』

新約聖書』のコリントへの手紙第一第1章 第13節には、「神は真実な方ですから、あなた方を耐えることのできないような試練に合わせるようなことはなさいません。むしろ、耐えることのできるように、試練とともに、脱出の道も備えてくださいます」と書かれています。

~途中省略~

一見不利に思えることでも、後になってみると人生の糧になっていることは往々にしてあります。

もし逆境におちいったら耐えられない苦しみは与えられないことを思い出し、逆境を逆手にとって成長の糧にしていただきたいと思います。

今回の夫の強い痛みを逆境とするならば、どこかに逃れる道もあると思います。この状態を受けいれ、それを糧とできるかどうかは、まだまだ分かりません。ただ希望を持って闘病生活を送っていきたいと思います。

 

次回に続きます。