10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「放射線治療の効果あり!」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第51回~

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放射線治療の効果

9月5日から9月11日まで 放射線治療(5回)と温熱療法(3回)を受けました。今回で、3月以来の2回目の 放射線治療になります。放射線科の医師から、治療前「先回の仙骨への照射で痛みの軽減があったので、今回の第五腰椎への治療も効果が期待できると考えられる。」と説明がありました。

本人も、放射線治療終了直後から少しずつ痛みが和らぐのを感じたようです。一週間経った頃には腰の痛みがほぼ消え、足の痛みやしびれも軽くなったと、夫の声も軽やかです!

ようやくホッと一息つける感じがします。

認定産業医の更新のための講習

このタイミングで、以前から予定していた認定産業医の資格更新のための講習を受講できたことも大きな収穫です。(産業医についての説明はこちら

今回の講習は、朝9時から午後4時半までありました。このような長時間の講習は、がんに罹患する前もなかったそうです。痛みが和らいでいる状態だとしても長時間を耐え抜いたことは、とても大きな出来事です。

ここ最近、夫が一人で出かけるのは週一回の診察業務の2時間半のみでした。今回のように7時間半のも長時間はがん罹患以降、初めての経験です。

正直に言って、とても心配でした。途中痛みが激しくなったり、会場内の移動中に転倒したりしないだろうかと、夫が講習を受けている間ずっと気をもんでいました。

やはり強い痛みはあったようで、途中2回、オキノーム散(がん疼痛医療用麻薬)を服用し、なんとか痛みを抑えることができたそうです。また、一度バランスを崩し転倒しそうになったが、なんとか手すりにつかまり事なきを得たとも言っていました。

自宅では横になって過ごしている時間が長いので、座っているだけでも辛くなると思いますが、夫はよく耐えたと思います。

車で夫の送迎をしましたが、会場入り口のすぐ近くに、運よく駐車スペースが空いていたのにも助けられました。歩いて移動する距離が短いほうが体への負担は少なく済みます。

夫は、無事に資格を更新できたとしても、産業医として再び仕事に就けるとは考えていないそうです。それでも、闘病生活を続けながら、諦めることなく一つ一つ単位を取り続けたいと意欲的です。

一方、「来年の今頃は生きているかどうかわからない。」とも言ったりします。冗談とも本音ともつかぬ言葉に驚いてしまいますが、夫らしいな、と思ったりもします。

今回で更新に必要な単位をすべて獲得でたのではなく、有効期限の来年の9月まで、まだまだ残っています。

がん治療以外の目標を持てるのはありがたいことです。

 明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい

病気は人生の夏休み」(樋野興夫著)の中に、次のような箇所があります。

明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい
もし今日が人生最後の日だったらあなたは何をしますか。ドイツの神学者で牧師のマルチン・ルーターは答えます。「もし明日世界が終わるとしても、私は今日りんごの木を植えるだろう」 私はルターの子の言葉から「自分以外のことに関心を持って生きる大切さ」を教えられました。
あえて自分を放棄して、自分以外のことに関心を持つ。

夫の場合、「自分以外のことに関心」とは、がんに罹患した自分自身のことのみ考えることなく、産業医の更新を目標に、講習を受ける姿勢そのものに関心があると思います。

夫の努力し続ける姿勢は、残される周りの人たちへの贈り物になっていくのではないでしょうか。伴走者としても、全力で応援していきたいと思います。

次回に続きます。