10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

~最後の7. 若い人たちへの提言~ 「リンパ腫研究の現状と未来への展望」

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~日本リンパ網内系学会50周年記念誌発行(2010年)からの引用~

~最後の7. 若い人たちへの提言~ 「リンパ腫研究の現状と未来への展望」

 

『リンパ腫研究の現状と未来への展望』 

~日本リンパ網内系学会50周年記念誌発行~

 

7.若い人たちへの提言

悪性リンパ腫研究は、これまで多くの先人たちによって進められてきた。中堅や若手の研究者たち、血液内科医、血液病理医たちには、是非積極的に自ら参加することで、リンパ腫研究やリンパ腫の臨床研究を進めていただきたいと思っている。誰かが見出したことを記載してある論文をくまなく読んで、その知識を競うような愚かなことはやめていただきたいと思っている。それはSteve Jobs流に言えば、誰か他人の人生を生きていることであり、本当に自分のしたいことなのかどうかよく考えていただきたい。患者のために知識を得るのは大変重要なことであるし、それを怠ってはならない。それは私たちの最低限の責務である。しかし、重箱の隅をつついたような事項に云々することは本当に重要なことなのかどうか、よく考える必要がある。とても重要な重箱の隅も時にはあるが、本質的なことは何か、本当に重要なことは何か、自分のしたいことは何かを問い続けることが大切である。私たちの時間は限られ、いつ死ぬかもしれない。しかし、死の直前まで全霊を傾けてやりたいと思っていることをやっているかどうか、よく考えていただきたい。

 

もし好きなことが思い当たらないければ、求め続けてほしい。謙虚であってほしい。自分の置かれた立場に真摯に会ってほしい。

 

“Stay hungry, stay foolish”

 

「求めなさい、謙虚でありなさい。」 というメッセージはこれから来る若い世代(generation to come)のみならず、中堅の医師たち、研究者たち、また、指導的立場にある人たちに共通する重要な警笛である。何よりも私自身に対する訓戒である。

 

参考文献 

省略