10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

第7回 「夫のがん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」 ~~大橋洋平先生の魅力~~

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がん哲学外来カフェを通じて、たくさんの方と交流するチャンスがあり、これからもどんどん増えていく予感がします。最近読み始めた海南病院緩和ケア医の大橋洋平先生、そして先生の本との出会いについて書きます。

 

大橋洋平先生は、三重大学医学部卒業。長年、ホスピス緩和ケアの先生をされてきて、55歳の時に稀少がん「消化管間質腫瘍」(ジスト)が発見されて手術。抗がん剤治療を続けながら仕事復帰し、自身の経験を講演や執筆活動で自身の経験や思いを発信していらっしゃいます。今も闘病中の医師です。

 

大橋先生の事は、がんカフェのグループラインで知りました。このラインにはたくさんの方が登録していて、様々な情報が満載です。大橋先生の話題も登場します。最初はまったくわからず、いったいどんな方なのだろうと不思議に思っていました。

 

その後のシャチホコカフェZOOM参加で初めてお話を伺うことができました。『緩和ケア医 がんを生きる31の奇跡』を読んで、参加者が順番に大橋先生に質問、先生がその事について答えてくださる形式でした。ジストの闘病生活を前向きに明るいタッチで語ってくださるお姿に感銘を受けました。

 

そこで、大橋洋平先生のFacebookにも友だちリクエストをしてみました。しばらく忘れていたのですが、なんと先生からメッセージが届いたのです。そのメールに、夫の闘病生活の内容を書いて返信すると、再度温かなメールが届いたではありませんか。たくさんのフォロワーがいる有名な先生が、お忙しい中私のような者にまで返信してくださり恐縮してしまいました。先生は4冊の本を出版していらっしゃいますが、全て購入して読み進めてみることにしました。

 

読めば読むほど、ジストの厳しい闘病生活の様子が迫ってきます。その生活の中でも、「足し算命」「しぶとく生きる」「患者風をふかせて」と独特な表現を用いていらっしゃいます。また、「これぞ我が理想の緩和ケアドリームチーム」と表現されるご家族の絆、大橋先生はユーモアのセンス抜群です。

 

樋野先生は、「ユーモア(humor)とはユー・モア『You more=あなたを、もっと大切に』ということです」とおっしゃいます。また、「本当の希望は、苦しみにあった人にしか生まれない」「がんという大きな苦しみは知恵をうみだすからです。」ともおっしゃいます。

 

聖書には、

「あなたがたのあった試練はみな人の知らないのもではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないような試練に会わせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道もそなえてくださいます。」(Ⅰコリント10:13)

とあります。

 

大橋先生のジスト治療の厳しい副作用に立ち向かう姿勢に、感銘を受けるとともに勇気をいただきました。夫のがん細胞が徐々に神経を圧迫して、強烈な痛みをもたらしつつあります。先日から始まった放射線治療が、どこまでがん細胞を抑え込むことができるのか未知数ですが、脱出の道が備えられていることを信じていきたいと思います。

 

次回に続きます。