10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

第8回「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」 ~~初めての手術の日 家具の移動~~

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~~初めての手術の日~~

先週から、夫の新しい放射線治療が始まりました。そのことについては、次回のブログに書きたいと思います。今回は、ふと思い出した2020年7月の初めての直腸がん手術の日について書きます。あれから2年8カ月が過ぎました。

 

夫は、糖尿病と高血圧と高脂血症の治療もしていましたから、手術の10日前から入院して血糖値を安定させる必要がありました。夫は食べることが大好きなので、さぞかし病院食は辛いかと思っていました。ところが適応能力抜群の夫は、病院食に大変満足して写真をラインで送ってくれました。

 

カロリー計算がされていて、1日1600カロリーのメニューでした。いつも食べていた時よりずっと少ない量ですから、みるみる細くなり5kg減のベストのコンディションで当日を迎えることができたようです。

 

コロナ禍でもあり、まったく面会が許されなかったのですが、手術の直前ほんの少しの時間会うことができました。「祈っていますから」と声をかけることができ、とても貴重な時間となったことを覚えています。

 

医師の説明では、8時間かかるということでした。基本家族は病院内で待機することになっていましたが、私は自宅が近いということもあり一旦自宅に戻ることが許されました。

 

~~家具の移動~~

自宅にいても落ち着かず、あれやこれやと心配事が頭の中を駆け巡っていたのですが、ふと2つの背の高い食器棚が目に留まりました。しばらく眺めていると、この食器棚の位置を交換すれば広いスペースが確保でき、部屋全体のバランスも良くなるかもしれないというアイデアが浮かんできました。

 

すると、どういうわけか勝手に体が動き、食器を棚から外に出し、食器棚を移動し始めていました。始めたら最後までやらないと気がすみません。移動が終了すると、スペースもできて実に納得のいく出来映えになっていました。

 

聖書には「空の鳥をよく見なさい。…あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるのもではないか。」(マタイ6:26)とあります。もしかしたら、心配事をお預けする時間にと、「家具の移動」が与えられたのかもしれません。

 

樋野先生の本の中には、「心に柔軟性があれば、どんな事態に直面しても折れにくいのではないでしょうか」とあります。私にはこの「柔軟性」をも与えられているのかもしれません。

 

夫の闘病生活は、どのようになっていくのか見当もつきませんが、「柔軟」なこころで寄り添っていていきたいと思います。

 

次回は「X線放射線治療」と「温熱療法(ハイパーサーミア)」について書きます。