10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「長島愛生園の旅の思い出 その2:新幹線とレンタカー」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第79回~

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先日、長島愛生園の日帰り旅行から無事に帰ってくることができてホッとしています。

一番の目的は、長島愛生園にあるハンセン病療養所において毎月最終火曜日に行われている「愛カフェ」に参加することでした。

「愛カフェ」については、田中真美先生からご紹介いただきました。私が所属しているがん哲学外来金城カフェの2周年記念イベントに参加してくださった際にお話を伺い、ぜひお訪ねしたいと思ったのです。

長島愛生園までの交通手段

夫は、ハンセン病療養所で行われている「愛カフェ」に関心を持ち、できるだけ早く行ってみたいと強く望んでいました。私も行ってみたいのは山々だけれど、名古屋からとても遠いので、足腰が弱っている夫には無理があるのではと思っていました。

ところが夫は、「早く行かなければ、高齢化している入所者には、もう会えなくなるかもしれない。」とあきらめる様子はありません。抗がん剤治療中で痛みが和らいでいる今がチャンスかもしれない、なんとかならないものかと思い巡らしてみました。

名古屋から長島愛生園までは約300kmもあります。車で移動するのが夫にとって楽だとは言え、片道5時間を私一人で運転するのは自信がありませんでした。

昨年6月に、約450kmあるひろめ市場まで、新幹線と電車を利用して一泊旅行に行ったことがありますが、その時に比べて足腰がかなり弱くなっています。

どうしたものかと考えていたところ、途中まで新幹線に乗り、あとはレンタカーを利用してはどうかな? とのアイディアが浮かんできました。夫も喜んで賛成してくれました。

その後は、一気に計画が進み、名古屋駅から岡山駅まで新幹線に乗り、岡山駅でレンタカーを借りて、「愛カフェ」の開催場所まで移動することになりました。この交通手段が夫にとって無理のない方法だったと思います。

満員電車で席を譲ってくださった方に感謝!

名古屋駅までは、まず地下鉄に乗って、途中の千種駅で在来線のJRに乗り換えました。名古屋駅で乗り換えるより、歩く距離が短くて済みます。ところが、ちょうど通勤ラッシュの時間帯に当たってしまったため、電車は満員となってしまいました。立ったまま電車に乗ることを覚悟していたのですが、幸いにも席を譲ってくださる方がいて本当に助かりました。足の筋肉痛がありましたが、悪化しなくて済んだと夫も喜んでいました。

岡山駅からのドライブ

晴れていたこともあり、途中の景色もきれいに撮れました。

長島愛生園のある長島に渡ったところから撮った邑久長島大橋

入所者を絶対隔離から解放し、隔離時代の終わりを象徴するものとして1988年に開通された邑久(おく)長島大橋。別名「人間回復の橋」とも呼ばれ、人間としての尊厳や自由を求めた入所者は、この橋を渡り帰郷したと語られています。

下記のサイトからの抜粋

https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2023/93562/leprosy

邑久大橋をわたり、長島愛生園に向かう道路標識についているトトロの絵にほっこり

今回は、早朝6時に出発し、名古屋駅から新幹線に乗り、岡山駅からレンタカーの旅となりました。

目的地の会場には11時過ぎに到着し、13:30から始まるまでの間、周辺の美しい風景を楽しんだり、長島愛生園歴史館も見学できました。

歴史館などの記事は、「長島愛生園の旅の思い出 その3」に続きます。

 

参考1):長島愛生園の旅の思い出 その1 写真コーナーの記事は(こちら)

参考2):2023年5月12日 金曜 午後4:30 岡山放送から

「やっと人権が耳に届いた…」 開通から35年 元ハンセン病患者が振り返る“人間回復の橋”


www.youtube.com


長島愛生園入所者自治会・中尾伸治会長:
閉じ込められていた時間が長すぎて、35年あっという間だった。この橋が架かって以降、ひっきりなしに誰かが来てくれて、だんだん普通の生活ができるようになってきた