10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に」、「妻の特製マスク」~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第40回~

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新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に

私たち夫婦は2020年に九州から名古屋に引っ越してきました。ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始めたころと重なります。夫の直腸がん手術と同時期だったこともあり、緊張感の中で闘病生活がスタートしました。

あの頃から3年経った今年2023年5月8日に、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」になったことを受け、病院でも感染対策が緩和されてきています。それまではとても厳重でした。

何箇所かあった入口は1階の1か所のみに限られました。4階建て立体駐車場に停めた場合でも1階まで下りて行かなくてはなりません。病院内に入るまで時間がかかりました。私は階段を利用しましたが、エレベーターを利用した人は込み合っていたので、長い間待っていたようです。

入口には大画面の大型モニター付き検温システムが設置されていました。そこに4-5名の看護師と事務方の合計8名が常駐していて、全体的にピリピリした緊張感があったように思います。

時々モニターの横で看護師から問診を受けていた人がいましたが、検温の結果、体温が高い人だったかもしれません。

看護師と事務の方は、マスクを2重にして目を覆うガード(3M™ マスクにくっつくアイガード)を付けていました。

コロナ禍前は見かけないアイガードだったので、それだけでも患者を受け入れる側の大変さが伝わってきました。

今では、検温システムが撤去され、立体駐車場の各フロアの入り口も利用できるようになり人の流れもスムーズになってきました。緊張感がほぐれ、病院に入る人たちの表情もどことなく安心しているように感じます。

また、待合室のイスの上に貼ってあった「この席を開けて、ソーシャルディスタンスにご協力お願いします。」の張り紙も撤去されました。とはいっても、混んでいても席を開けて座る習慣は続いているようです。

妻の特製マスク

少しずつマスクを外す人が増えてきましたが、病院内は100%マスク姿です。夫はこれからもマスク着用を続け、感染リスクを少しでも減らすように心がけていくと言っています。

市販の不織布のマスクにガーゼを挟むのが夫の流儀です。サージカルマスクと同じ効果があるそうです。少々息苦しいようですが、夫は気にならないようです。

「中のガーゼが下の方にずれてくるので、なんとかならないか?」と夫が言うので、次の写真のマスクを作ってみました。夫はこのマスクを気に入ってくれています。

不織布は丈夫なので2-3回洗って使用しても問題無いように思います。時々新調して使ってもらっています。

私は若い時からミシンで小物や子供の服を作るのが好きで、その趣味がオリジナルマスク作成にも活かされました。

夫は幸いにも今まで新型コロナウイルス感染症に感染することなく治療を続けてこられました。これからも感染に気を使いながらの治療が続きます。

樋野興夫先生の「コロナ時代を生きる言葉の処方箋」

~真ん中を淡々と歩く~

昨年の11月に行われた「がん哲学外来さいわいカフェ5周年記念講演」の中で言われた樋野興夫先生の言葉を紹介したいと思います。Youtube配信は(こちら) 

「先生はコロナ時代になっても以前と同じようにご活躍されていますが心配なことはありますか。」の質問に、次のように答えられました。

「無頓着なほどに大胆なことに慣れているので、心配はない。僕は病理学の医者だからね。

感染症は人類の世界にたくさんあり、僕の恩師は結核になっている。また、メジコン感染症に命をかけた日本の医者が3人いるが、一人はペストになっている。感染症というのはそういうもの。

過度な自粛そして軽度の自粛をするでもなく 真ん中を淡々と歩く

右にも寄らず左にも寄らずということですね。」

樋野興夫先生の「過度な自粛そして軽度の自粛をするでもなく 真ん中を淡々と歩く」という言葉から、どのような場合でも冷静に考え行動することの大切さを学ぶことができます。同時に「真ん中を淡々と歩く」という言葉に先生のぶれない胆力を感じます。

新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」になったとは言え、ウイルスがなくなったわけではありません。特に夫は抗がん剤治療中でもあるため、これからも感染リスクを極力控えつつ、その都度冷静に判断していきたいと思います。

次回に続きます。