先日、今年初めての通院がありました。この日は抗がん剤点滴治療と緩和ケアセンターの診察の予約が組まれていました。
徐々に痛みが緩和され、比較的体調も良かったので、すべて問題なく終了するかと思っていたのですが、いつもとは違う日になりました。
好中球減少のため、抗がん剤点滴治療は中止
抗がん剤点滴治療の前に血液検査を受け、先生からその結果の説明がありました。「今回は、腫瘍マーカーの値が上昇しており43.8です。これは今までの中で高い数字です」
また、「好中球が459と減少しており、最低水準の500を下回っています。よって、今回の抗がん剤点滴治療は中止とし、経過観察とします。2週間後の血液検査の結果で今後のことを検討しましょう」との内容でした。
先生は、血液検査の結果を示しながら説明してくださり、夫が相槌を打ちながら納得した様子でした。
初めて聞く「好中球」と言う医学用語が入ったこともありますが、抗がん剤治療が中止になった理由が私には全く理解できず、何事がおきたのかと不安がよぎりました。
そんな私に、診察を受けた後に夫が教えてくれました。
「好中球というのは、白血球の一種で、正常な範囲は1000~1500が良いとされる。自分の今回の数字は500を下回っており、免疫力の低下が懸念されるため、抗がん剤の治療に耐えられない。好中球の減少の理由は、はっきりしたことは分からない。抗がん剤の副作用や少し風邪気味の影響があるかもしれない。
好中球が減っているということは、今までの抗がん剤治療が効果を示し、がん細胞の増殖を抑えているとも言える」と冷静に話してくれました。
また「腫瘍マーカーの値が上昇しているのは気になる」とも言っていました。
抗がん剤点滴治療を受けてから、4年半経過しました。この長い間、夫の体は治療によく耐えてきたと思います。今回の好中球の減少が一時的なものかどうかは、2週間後の血液検査の結果を待つしかないとのことです。
当たり前のように受けていた抗がん剤治療がなかった、ということに私は動揺しましたが、夫はいつもと変わりなく淡々と現実を受け入れています。夫の姿勢に頼もしさも感じます。
心電図測定結果は正常
一方、緩和ケアセンターの診察では、良い結果が出ていました。一週間前は、心電図測定の結果、QT延長の数値に、若干問題がありましたが、今回は問題を認められなかったとのことでした。
その結果を受けて、メサペイン錠の量が増えました。一回の量が1錠から2錠になりました。現在服用している医療用麻薬のオキノーム散とオキシコンチン錠を併用しますが、痛みの緩和が期待できそうです。
実際、徐々に痛みが緩和しており楽になってきていると夫も喜んでいます。
桜の芽が育っています
夫の通院の帰り道、池の周りの桜の木を写真に撮ってみました。葉がすっかり落ちていますが、よく見ると桜の芽も寒さにじっと耐えながら育っているように見えました。その生命力に、励まされる思いがします。