10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

「夫の普段の生活スタイル」 ~「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」第31回~

造影CTとMRIの検査

今週の初め、抗がん剤治療の効果を調べるために、造影CTとMRIの検査を受けることになりました。腫瘍マーカーの値は2.7(正常値5.0)になり、がん細胞が小さくなっていることを期待したいところです。痛みが激しくなった3月上旬の値は28.8でしたから、ずいぶん少なくなっています。

現在、夫のがん治療には、6名の医師がチームを組んで「集学的治療」にあたってくださっています。(詳細はこちら

抗がん剤点滴治療の医師から、次回は「全身の造影CT」を撮りましょうと言われました。今までは転移があった腹部のみの検査でしたが、外科手術から3年になるので、全身を検査する必要があるとのことです。正確なデータをもとにこれからの治療方針が立てられることを期待したいと思います。

痛みがコントロールされ緩和しているとは言え、抗がん剤点滴治療後に、少し副作用が出てきました。吐き気や下痢、風邪のような症状ですが、これは要注意です。ストーマ生活なので、その処理を普段より頻繁にしなければなりません。夫も心得ていて、特に気を付けています。

これからも続くがん治療、そしてもちろんがん細胞ともうまく付き合いながら、できるだけ快適な日常生活を送れるようにと願っています。

 

夫の普段の生活スタイル

この前の記事(第29回「ひろめ市場へ」)で公開しましたが、

夫には、15時間連続一人で運転できるような驚きの「持続力」があり、日常生活でも遺憾なく発揮されています。

たとえば、外出する用事がなければ、一日中パジャマ兼ルームウエアを着て、長時間ベッドに横になって過ごしています。

この習慣はがんに罹患するずっと前からのもので、体調の良し悪しにかかわらず長時間横になっていることが苦痛ではないそうです。横になって過ごす時間が長いと、かえって疲れるのではと思います。私にはとても真似ができない習慣ですが、夫はこのスタイルが気に入っているようです。

スマホでドラマや映画、YouTubeを観て過ごせるのでとても充実していると言います。NetflixAMAZONプライムには、たくさんの番組が次々と更新されているようです。

夫の動画視聴ジャンルは多岐にわたりますが、特に料理番組の「深夜食堂」と「美味しんぼ」は繰り返し観て楽しんでいます。映画では、「男はつらいよ(寅さん)」や「釣りバカ日誌」、「北の国から」、「カサブランカ」が大好きです。

目を閉じて英語や韓国語のドラマを聞いていたりもしているのですが、そんなときは語学の勉強ができるとも言います。また最近、聖書の音読アプリ(音読聖書)を使って聖書を聴くようになりました。バックグラウンドミュージックが流れ、臨場感もありドラマを聴いているような感じがあるそうです。

横になって過ごす時間が長くなると、筋力が弱くなるのではと思い、散歩しませんかと誘っても、まったく応じてくれません。食事のためにお店に行くなどのはっきりした目的地がないと全く興味がないようです。

これが「夫の闘病生活のスタイル」と割り切って受け入れていくしかないと思っています。結婚して42年、夫と知り合ってから、もう47年になります。夫の発想や行動にはいつも驚かされていますが、長い年月を伴走してきたお陰で、私にも動じない精神的な体力がついたようです。

 

愛は忍耐強い

愛は忍耐強い。愛は情け深い。(Ⅰコリント13:4-8)

この聖句は、先日の金城教会の家庭集会で木下牧師がメッセージをしてくださった冒頭の箇所です。

「愛」と「忍耐」、一見関係がないように感じる言葉だが、深く結びついている。

「忍耐」の反対は、待たなくても良いという利便性や、自分の利益の追求でもある。

それに対して命に関係する子供の成長や植物の成長には、長い時間が必要であり待たなくてはならない。

待つことこれが「忍耐」である。待つことによって、大切に想う気持ちと愛が芽生える。この愛を受けるから、私たちは愛に生きることができる。

神様の愛は、私たちが考えるよりも、もっともっと大きな愛である。この愛を受けて、神様に倣うように、他者を愛する者となりましょう。

今回のメッセージから、他の人を自分のこと以上に大切に想う気持ちをもって、接していけるようになりたいと思いを巡らせました。

特に一緒に暮らしている夫との時間を大切にして、共に闘病生活を送りたいと思います。

 

次回に続きます。