10歳のマリアのブログ

~~直腸がんで抗がん剤治療中の夫に寄り添う妻の気づき~~

第3回「夫の直腸がん闘病生活と寄り添う妻(10歳のマリア)」~仙骨に転移 そして放射線治療の始まり~

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仙骨に転移 そして放射線治療の始まり~    

前回の記事に書いた通り、夫は大学病院にかかっています。直腸がんの治療のために消化器外科・抗がん剤治療の専門外来・がん疼痛治療の緩和ケア・放射線科・温熱療法科、それ以外にも糖尿病内科も受診しています。一人のがん患者が、6名もの医師に支えられていることになります。本当に有難いことです。

 

今回は、放射線治療について書きます。

 

先日、消化器外科の主治医から、がん細胞が仙骨に転移しているので痛みを抑えるために放射線治療が良いでしょうとMRI画像を見ながら説明がありました。放射線科の医師からは「重粒子線治療」の選択肢も提示されました。X線より何倍も強い放射線を当て「完治の可能性」が広がるようですが、設備のある大阪の病院にまで行かなくてはなりません。

 

夫は、迷わずこの病院で最大限の治療をしていただくことを選択しました。夫は、この病院で受けている治療のデータがこれからの医療や研究に活かされることを望んでいます。

 

X線放射線治療」に加えて「温熱療法(ハイパーサーミア)」を受け、抗がん剤治療も並行して行うとうこになりました。「X線放射線治療」に入る前に今一度造影CT検査を行い、綿密な設計図を作成するのだそうです。夫のがん細胞が転移している仙骨と小腸との隙間が狭く、「X線」が小腸にあたらないように慎重に行うためだということです。

 

病院には常に付き添っていますが、夫のがん罹患によって最先端のがん治療を知ることになりました。世の中は私の知らない間に格段に進歩しています。しかしこの治療でも、がん細胞は人が生きている限り生き残るのですから、その生命力はある意味大したものです。

 

これから始まる「X線放射線治療」と「温熱療法(ハイパーサーミア)」によって、がん細胞が小さくなり痛みが軽減されるでしょうか? あれこれ心配しても仕方ありません。外科手術の執刀医をはじめたくさんの医師がチームを組んで支えてくださっていますので、もう信頼してお任せする以外にありません。夫もそのように言っています。

『全力を尽くして心の中で「そっと」心配する どうせなるようにしかならないよ』

樋野先生の本に紹介されている、心に迫る勝海舟の言葉です。

 

次回に続きます。